きままブログ

むかしアメリカで

最近はあまり聞かなくなりましたが、昔はアメリカに旅行に行って、英語が全然通じないってことはよくありましたね。レストランで注文したら全く違うものが出てきたり、私の場合は、マクドナルドで、これはちょっとやめてもらいたいと思うサラダがあって、そのサラダがセットになっていないものを注意深く選んで頼んだつもりだったのですが、なんと、そのサラダが二個ついてきて、Here you go.とか店員が言って出してきたときは、めまいがしそうになったことがありました。その当時は、ミルクが通じるようになったらたいしたもんだとか、ある人はコーラは通じないので、コークと言えば大丈夫とか、ちょっとした経験や工夫を聞かせてもらったりしたもんです。waterも通じないよっていうものありましたが、今はあまり聞きませんね。日本人の発音が上手になったからか、それとも日本人の発音に聞き手が慣れてきたからなのか、さっぱりわかりません。日本人の発音が上手になったようには、ちょっと私には思えません。英語の発音で子音についてはよく話題になりますが、私が思うに、母音とアクセントがかなり大事なんではないかと感じています。日本人には特に母音が難しいと思いますが、教えてもらえる機会がほとんどないですよね。いい年になったら、教えてもらってもちゃんと発音できるようになるのはかなり難しいですね。少なくとも私にはできません。

むかし私がアメリカにポスドク(博士研究員)に行ったとき、サンフランシスコの空港で、スーツケースのチェックを前の人が受けていて、食べ物持っているかと聞かれていました。その人はよくわからなかったようでNoと答えてしまって、検査官がスーツケースにいくつも入っていたカップ麺をもちあげて、これ食べ物だよねと首を横に振りながらブツブツ言っていました。しかし諦めてそのまま終わりにして通してくれていました。私も全然わからないでめちゃくちゃになることもよくあったので、人のことはいえませんが、日本にいたときの研究室にアメリカ人が何人かいて、適当な度胸英語でその人たちとよく話をしていたので、ちょっとだけですが、ましだったかもしれません。それでもネイティブの普通の速度には全くついていけませんでした。今でもそうですが、なんとも進歩がありませんね。

ポスドク生活で自転車を最初に買うことになったのですが、研究室の大学院生が教えてくれた中古自転車ショップの名前がなんとrecycleryという、日本人にとって究極の無理が重なったような店名でした。地図を見ていけばなんとかなるだろうと思っていたのですが、わからなくなってしまい、自転車に乗った、おそらくネイティブだろうと思われる人にとにかく店名を言って場所を聞いたところ、なんと驚いたことに通じて、なんともうれしくまたほっとしたことを覚えています。ひょっとしたら知り合いに日本人がいて、日本式発音に慣れていた人だったのかもしれませんね。

昔、私の友人から聞いた話ですが、ニューヨークでロックフェラー大学にタクシーで行こうとすると、このロックフェラーがくせ者で、日本人の場合、別の場所にところに連れて行かれる人が結構いて、なかなか一発でロックフェラー大学にいける人は少ないんだよ、と言ってました。私もネイティブがロックフェラーと発音するときの口の動きを見る機会があったのですが、なんとも舌が上に行ったり下に行ったり、なんかハチドリの羽の動きか、と思うほどの、勢いでしたが、その上下するのを見て、これは自分には無理だな、と思ったことをこのブログを書きながら思い出しました。他にもいろいろとありましたが、またいつか紹介したいと思います。

皆さんは、たとえばアメリカのレストランで、食べたいものがちゃんと出てきますか。メニューを指させば間違いないですが、今回は、昔はそんなこともあったなあ、という思い出話といったところでしょうか。